院長ブログ
Vol.41 甘い物も食べたらええやん!
2023年03月03日
身体の体験が目的なんです
「養生のキホン」(https://www.longwood-senshu-cl.com/%E9%A4%8A%E7%94%9F%E3%81%AE%E3%82%AD%E3%83%9B%E3%83%B3.pdf)には「小麦・甘い物・果物・乳製品を食べないでね。」と書いてあります。診療の時には「我慢してたけれど、食べてしまいました。」「チョコ、何個までならいいですか?」という患者さんが多くおられます。その時に私はいつもこのように答えています。「この養生のキホンはね、まず一度体を整える「体験」をして欲しいのでひと月守って下さいね、というつもりでお話ししているのです。つまり養生の基本キホンの目的は○○を治す、とか○○を良くするとかではなく、養生する事で変化する身体を感じて欲しい、と言う事なのです。だからね、一度その変化を体験したあと、自分の意志で食べる、食べない、どのくらい食べてみたらどうなるか?というのを実行して欲しいと思っていて、私が許可する、しないではないのですよ。」と。そう、「養生のキホン」を一度体験し、実行してみて、やれば「胃腸がスッキリして、夜も眠りやすくなり、朝の目覚めが良くなって、気持ちがいい」という体験を得た後、甘い物が欲しくて食べてみて、あー、食べたらこうなるんだなって知った上でどのくらい食べるかは、自分で決めたらいいわけなのだから。ただ、そういう体験を得ること無く、ずっとずっと体調が悪くなってしまった後に、養生の事を知って、「もっと早く知っていたら良かったのに」という後悔をするのは寂しいですよね。だから、まず、自分の体で体験をして欲しい。その上で自分の生き方を選択するならば、堂々と不摂生をすればいい。というのが、私の考えです。
甘い物もたべたらええやん
さて、表題の「甘い物もたべたらええやん」ですがね。このように養生を知った上で、自分の楽しみで、少しの甘味を摂るならば、しっかりと味わい、美味さと幸福を感じ欲しいなと思います。後ろめたい思いをして、隠れて食べて、食べた後に罪悪感が残るなんて、つまらないし、そもそもお菓子にも申し訳ないと思いませんか?食べるならば、美味しく食べて欲しい。そして、胃腸に負担がかかったならば、自分の体に、ちょっと重たかったけど、消化してくれて有り難うね、と声をかけ、次の日から節制する。そんな食べ方をしたらたらいいのではないでしょうか?そう、何を食べるかとか、どれだけ食べるかも大事ですが、「どう食べるか」はもっと大切なんです。
ちょっとちょっとが、ずっとに
と言う事で、「甘い物もたべたらええやん」、と申し上げましたが、ちょっとだけ、ちょっとだけ、とやっているうちに、依存の渦に巻きこまれてしまうのもまた、人間です。ふと、気が付いて、最近からだが重いなと思ったときは、また、「養生のキホン」に戻って下さい。気を取り直して、最初からやればまた、身体は落ち着いてきますから。