Vol.3 夏から秋へ(冷凍庫に熱いもの・・・急な寒さが身体にもたらす影響)|泉州統合クリニック|高石市 漢方内科・婦人科・心療内科・精神科・内科・専門外来(ヨガ・食養生・鍼灸・アーユルヴェーダ)

院長ブログ

Vol.3 夏から秋へ(冷凍庫に熱いもの・・・急な寒さが身体にもたらす影響)

2021年09月10日

院長の中田です。

 

8月後半から急に寒くなりましたね。体調の変化を感じておられる方も多いのでは無いでしょうか?身体はまだ夏仕様なのに、気温が一気に10度近く下がって空気は秋、「身体がついて行けない!」と言う方も多いのでは無いでしょう。秋になると私はいつもこう言う質問をします。それは、

 

「冷凍庫に熱い物を入れて、30分後にそれを取り出したらどうなりますか?」

 

どうでしょう。ちょっと考えてみてください。

 

そう、熱い物を冷凍庫に入れると、外は冷えるけれども中身はまだ温かい状態が続きますよね。つまり中心部に熱が残った状態になります。このことを身体に置き換えて考えると、急な寒さがもたらす影響について理解することが出来ます。夏の暑さの身体に急な寒さがやってくると、皮膚表面は寒さに反応して毛穴が閉じて保温しようと試みます。しかし、身体の中心部には熱さが残っています。この中心部に残った熱さは、出口を求めて穴を探します。1番大きな出口は、肛門。肛門から出るときは下痢になります。肛門から出られない場合は、熱は逆流して身体の上方に行きます。途中で胸を通過して動悸を引き起こし、口の中に口内炎をもたらし、顔面にニキビをもたらして、最後に頭痛となって行き止まります。うまく下痢をした人は、1週間ほど軟便を出して終了。うまく下痢が出来なかった人は、動悸、ニキビ、口内炎、偏頭痛、眩暈と多彩な症状となって現れます。これらの症状が引き金になって不眠、不安が亢進すると、心が消耗して暗い気持ちになってきます。

 

しかし、これらの症状も秋が深まって身体が寒さに馴染むと自然と解消されるので10月に入る頃には通常軽くなってきます。少し早く脱出したいと思う方は、少し身体を動かして汗をかくようにしましょう。そうすることで、熱を外に発散することが出来ます。漢方薬を使う時には、「半夏瀉心湯」という処方を使いますが、軽い症状であればお薬に頼るまでもなく、身体を動かすことで解消する事ができます。

 

身の回りにこのような症状で悩んでいる人がここ数週間で増えていませんか?もし、いたら声をかけてあげて下さい。あと2週間もすれば少し良くなってきますよって。

 

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