Vol.24暑い夏には塩が大事|泉州統合クリニック|高石市 漢方内科・婦人科・心療内科・精神科・内科・専門外来(ヨガ・食養生・鍼灸・アーユルヴェーダ)

院長ブログ

Vol.24 暑い夏には塩が大事

2022年07月02日

「汗をかく=体が乾く」法則

 

いきなり梅雨が明け、一気に真夏になってしまいましたね。そしてテレビは熱中症、熱中症と選挙候補者のように連呼するようになりました。暑くなると汗をかくようになり,喉が渇きますが、皆さんは水分をどのように摂取していますか?

(※注意までしっかりお読み下さい。お読みいただいている「あなたのおかれている状態」により塩を摂るべきか、取らない方が良いかが変わりますので、間違えないようにお願いします。)

 

あなたが今飲んでいる飲み物に塩は入ってますか?

汗を大量にかいたとき汗を舐めたら塩の味がするでしょう?そうです、汗と一緒に塩が体から出るからです。この時、あなたはテレビから流れてくる「水をこまめに補充して下さい!水をこまめに摂ってください!」の声を聞いてどんな風に水を飲んでいますか?お茶?水?炭酸水?ジュース?その中に塩は入っていますか?

80代ぐらいのお歳の方に、聞いてみて下さい。昔、麦茶に塩を入れていたって本当?って。そうです、かつては麦茶には塩をいれていたものです。「水ばっかり飲んでると余計に喉が渇くから、がぶがぶ飲んだらあかんで!」私も母にそう言われました。(ちなみにこの時の麦茶には塩は入ってませんでした。)では、なぜ、水を飲むと更に喉が渇くのでしょうか。

 

水を飲むと更に喉が渇く謎

全身の細胞は細胞膜を介して細胞の内外で水をやり取りしています。小学校か中学校の理科の授業で、濃い液体と薄い液体の間に半透膜をおいて観察すると、薄い液体から濃い液体の方に水が移動するという実験をしたこと、覚えていますか?そうです、塩の濃度が上がると、水が細胞の中に入ってきて、塩を失うと水が外に出ていくのです。水が細胞の外にでると、それは体外に放出されていきます。つまり、塩を失うと体は乾いていくのです!!だから、「夏は汗をかく=体が乾く!」

 

塩の摂取は状況に合わせて加減する

塩分の摂りすぎは血圧を上げるから薄味に!という言葉に慣れていると、塩は悪者に聞こえますが、これは、普段から汗をかかない生活をしている人が、塩分の濃い食事をすることで体に水が溜まり、結果的に血管内の水も増えて血圧が上がると言う理屈です。

そう考えると、畑仕事をしていて汗をかくひとは、当然、塩を摂らねばなりません。ピンと来ませんか?農業が盛んな地方の塩分摂取率が高い!そうです、これは必要な事なのです。一方で、一日中、冷房の中で過ごす人は、塩の摂りすぎは禁物です。「塩が必要」と書くと、量はどのくらい?と聞かれますが、量は「適量」則ち味見してみて丁度よい程度。汗を沢山かいたときは多く入れて丁度よくなるし、汗をかいてないときに塩をしっかり入れると塩辛くて飲めません。

 

暑い夏、喉の渇きを止めてくれる、補液水を作ってみましょう。レモン汁+塩+砂糖少々+水でつくります。

「大量発汗後の」喉の渇きをとるには、「塩」がキーワードです。

夏の渇きをとる補液水を詳しく知りたい方はこちら。養生ヨガの斎藤奏先生がアーユルヴェーダの視点をふまえて解説してくれています。

https://www.yojoyoga.com/posts/35672001

 

※注意!  文中でも書きましたが、「汗をいっぱいかいた時」(服が重くなるぐらい)の喉の渇きについて書きました。通常は、野外での活動をしたときにかくような汗です。冷房のかかった室内に居るときには、塩の補充は必要ありませんので、くれぐれも御注意下さい。室内での喉の渇きについてはリンク先の養生ヨガブログを読んで参考にして下さい。

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